2008年12月16日火曜日

「NHKスペシャル」を見て

「セーフティー・クライシスⅡ」を、NHKのオンデマンドで見ました。そんなわけで、この番組を見ていない方も、NHKのホームページに行けば、有料で見えます。

土曜日に、湯浅さんの御話を聞く機会がありました。正直言って、今の、日本の経済社会システムを分かりやすく、教えていただきました。

風船を例にして、今の状況を説明されました。高度経済成長を経た、日本は、「総中流」のような社会を築いた。下と上が少ない、膨れた風船をイメージして下さい。そうした経済社会が、(何が原因なのかについては考える必要があるが)、90年代の以降の規制緩和などによって、その風船の端をぎゅっと押した型に、今は変化しつつある。

その表れが、「貧困」層の増大であり、または、昨今輝かしくもてはやされている大金持ち層なのであろう。そして、確実に、その中では、「中流層」は減少しているのであろう。

高度経済成長によって、富の分配が幅広くなされたと言っても、たとえば、寿町などの事例を見ると、そうした時代に合っても、富の分配を受けられなかった層がいるように思われる。そういう意味で、こうした富の分配を受けられない層の増大が起きている。そして、その中心に、日本を代表する大企業なども、そうした「抑圧」構造に参加しているというのが、今日の姿なのかもしれない。

もちろん、企業側の「国際競争力」との弁解の弁も考える必要があろうが、この点については、もっと踏み込んで考える必要があるのではないか。

「9・11」は、世界を変えたと言われた。その背景の一つには、貧困問題があると言われている。日本は、こうした問題を、国際問題というよりも、もっと切実な、国内問題だとして、喫緊に捉える必要があるのではないか。

まぁ、言いたいことは一杯ありますね。

最近のお気に入りの言葉:
He who is ashamed of asking is ashamed of learning.

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